最終更新日 2025年1月19日
建設会社の役割というのは、非常に大きく巨大です。
たとえばスーパーゼネコンと言われる建設会社は、ホテルやオフィスビルなどの超高層ビルの建設から野球やサッカーなどの試合で使われるスタジアムまで、幅広い建築物に関わっています。
また水の供給や治水対策に影響を与えるダム、多くの人や車が行き交う橋やトンネルの建設、さらには地下鉄などの公共交通機関の整備もメインとなる仕事です。
このように国民のインフラにまで関わっている企業ですから、日本の根幹を支えていると言っても過言ではありません。
大成建設もそうした影響力を持っているスーパーゼネコンの一つで、日本を代表する建設会社です。
戦前にあった大倉財閥の流れをくみつつも非同族経営であり、1946年1月に現在の社名に解明された経緯があります。
大成建設も他のスーパーゼネコンと同様に、国内でさまざまな建設や土木工事を行ってきました。
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日本を代表するダムとして名高い黒部ダムの工事も担当
たとえば日本を代表するダムとして名高い黒部ダムの工事も担当しており、兵庫県の明石海峡に架かる明石海峡大橋を建設したりもしました。
どちらも非常に難易度の高い工事で、高い技術力を要求され一時期は難しいとされたこともあったほどです。
しかしそうした工事を完遂させたのは、高い技術力を持つ大成建設だからこそと言えるでしょう。
トルコにあるボスポラス海峡海底トンネル
大成建設は国内での事業だけではなく海外進出も積極的に行っており、国内と同じように世界中でも高い評価をされています。
海外進出の具体的な例として一つ挙げると、トルコにあるボスポラス海峡海底トンネルです。
ボスポラス海峡は、トルコ国内にあるアジアとヨーロッパの境目となる海峡です。
この海峡にトンネルを作り人々を自由に行き来させるのははるか昔から計画されていて、トルコ150年の夢とされていました。
構想自体は19世紀からあり、実際に工事を行おうとしたこともありました。
しかし政治的な理由や技術力不足から実現するに至らず、トルコの国民にとっては夢とされてきたわけです。
このボスポラス海峡海底トンネルの建設に協力したのが、日本から挑戦した大成建設です。
地元企業2社とともにJVを組み、最も難しい沈埋トンネル部分を担当しました。
高い技術力を要求される難工事ではありましたが、これを無事にやり遂げボスポラス海峡海底トンネルの開通に繋がったわけです。
元々ボスポラス海峡には、2本の橋がかかり人々はフェリーで行き来していました。
しかしトルコが人口増加と経済発展を遂げるとともに2本の橋とフェリーでは交通量を捌き切ることができなくなり、次第に発展にも影響が出るようになったのです。
ですがボスポラス海峡海底トンネルが開通しアジアとヨーロッパを鉄道で行き来できるようになったことで、これまでフェリーで30分ほどかかっていた区間を3分で行けるようになりました。
公共交通機関の利用率も爆発的に伸びて、イスタンブールは東京とニューヨークに次ぐ世界第3位に躍り出たわけです。
2013年10月に執り行われた開通記念の式典には、当時の日本の総理大臣もイスタンブールを訪れ参加したほど、両国の関係をより強固にする一大プロジェクトにもなりました。
トルコはもともと親日国として知られていますが、ますますの友好を深めるきっかけを与えてくれたのは日本人として誇らしいことです。
ヤシの木型が特徴的な人工島のパーム・アイランドの海底トンネル
トルコ以外にもアジア首長国連邦でも活躍しており、その一つが月からも見えるヤシの木型が特徴的な人工島のパーム・アイランドの海底トンネルです。
パーム・アイランドの海底トンネル工事では、斬新ね提案を行い欧米の建設会社を退けて受注しました。
またパーム・アイランド以外にもアラブ首長国連邦では大規模な送水管施設を建設したりと、深いつながりを持っています。
しかしこうした建設会社は建物などを作ることばかりに注力してしまい、環境への負荷を与えてしまうケースも少なくありません。
現在は地球全体で環境を保護していこうとする流れが活発ですから、環境保護を無視する建設会社は海外では評価されません。
しかし大成建設は環境保護の技術レベルも高いとされ、たとえばパーム・アイランドの海底トンネル工事では環境対策も高く評価されています。
環境対策に関する技術は海外だけではなく国内でも活用されており、その一つが三宅島の噴火により発生した枯損木の炭化です。
炭化した枯損木を東京都で行われている河川事業の水質浄化剤として使用する検討がされており、数年後には実現しているかもしれません。
また土壌を浄化する技術では国内トップクラスの実績を持っており、今後の活用にも期待されています。
まとめ
建設会社は、これまで多くの構造物の建設に関わり人々の生活を豊かにしてくれました。
しかしこれからの時代は、人々が豊かになるだけでは駄目です。
地球の環境と共存し保護しながら発展させることを求められているので、ますます環境技術は重要になると考えられており、この分野でトップクラスの技術力を持っているので活躍を期待されています。